2016年3月15日火曜日

センター試験で出題されたゲーム理論

センター試験で出題された「ゲーム理論」


2016年度センター試験の政経の問題に、「囚人のジレンマ」が出題されたようです。

→ センター試験で出題された囚人のジレンマゲームの記述に納得がいかない人

生徒に「ゲーム理論」に関する問題が英語あたり出る可能性があると言いまわっていたのですが、政経で出るとは思いませんでした。

この点からも、時事的なトピックに敏感であり、その概要を普段からしっかりと調べているかどうかが、合否の分かれ目に大きく影響しているかもしれません。

「ゲーム理論」や「囚人のジレンマ」については、大学の専門的な内容なので、よほどの数学好きな塾講師あたりでないと、しっかりと解説はしないでしょう。

そもそも指導時間で「囚人のジレンマ」の話しをしたら、受験には関係のないことだと塾側か保護者側に無駄だと一喝されるかもしれません。

もう少し寛容な学習が認められることを祈るばかりです。




「He is a mathematical genius.(この男は数学の天才である。)」


昨年の2015年5月23日に、アメリカの数学者ジョン・ナッシュさんが死去されました。

訃報を受け再び話題にのぼるのもどうかと思いますが、それだけこの世に残したものが偉大であったという証なのでしょう。

「ゲーム理論」は、その実践的応用は多くのビジネス書などで親しまれている方々も多いと思います。

「ゲーム理論」は元々、チェスの戦略の分析から始まったもので、どのような戦略を取れば勝てるかということを、論理的に分析していったものです。

そういった意思決定や戦略が紛争の解決や経済に応用されていき、今はビジネスなど身近な分野でもよく耳にするようになりました。


「ナッシュ均衡」と「パレート効率性」


ジョン・ナッシュの名が付けられている「ナッシュ均衡」というものがあります。
「ナッシュ均衡」は、自分の戦略を変更することによってより高い利益を得られないような均衡状態のことをいいます。

また、「パレート効率的」という状態は、自分も含めた誰の利益も損じることなく、より高い利益を得られる状態のことをいいます。


神に見放された「囚人のジレンマ」


囚人のジレンマとは、純粋戦略ゲームでは、他の参加者とはコミュニケーションがとれない状態で、どのような戦略を取れば相手よりも利益が高くなるかといったゲームです。

相手がとる戦略を予め予想し、相手がどんな戦略をとっても、自分の利益が最大になるような戦略をとれれば、そのゲームを支配できます。

しかし、自分の利益だけを考え、自分の利益が最大になるような戦略をとったとしても、相手が選ぶ戦略次第では逆に損になってしまうような場合があります。

したがってこの場合は、自分は最大の利益を得られないが相手がどんな戦略をとったとしても利益が出る戦略が、結果的にその状況で最大の利益をもたらす場合が存在するという状況があります。

具体例は、Naverに分かりやすいものがありましたので、こちらを参考に。

囚人のジレンマという状況は、

「ナッシュ均衡(参加者全員が最善の戦略)であるが、パレート効率的ではない(相手を騙せばもっと高い利益を得られることも可能な)状態」

のことをさします。

もっと簡単に言えば、「欲に目がくらむと、ろくなことがない」といった感じでしょうか。

自分だけが得をするような行為を選択すると大きな損をしてしまう大きな可能性が存在することもあるということが、数学的に示されたものです。

アダム・スミスという経済学者は、

「各個人が自己の利益を追求すれば、結果として社会全体において適切な資源配分が達成される」

といい、「神の見えざる手」が市場経済を数100年間導いてきました。

一方で、ジョン・ナッシュは、

「集団の利益を追求することが、結果的に個人にも最大の利益をもたらす場合もある」

という特殊な解を発見しました。


ジョン・ナッシュの半生を描いた名作映画『ビューティフル・マインド』




2001年に公開された『ビューティフル・マインド』は、ジョン・ナッシュの半生を描いた映画で、アカデミー賞やゴールデングローブ賞で各賞を受賞した作品です。

彼の大学生から晩年までの人生の物語りで、囚人のジレンマを思いついたエピソードなども描かれています。おすすめの映画の一つです。


R.I.P John Nash








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